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Golf Traveler! by Yoshinobu TSUKADA

残念だけど…

これが直視する必要のある現実だと思う。

あるスポーツ紙に
『7月に全英オープンを視察した同会長(JGTO)は、現地でR&Aのピーター・ドーソン事務局長に、こう言われた。「(同オープンを)2年連続欠場している日本選手がいる。今後、日本ツアーの出場枠を削減する必要があるかもしれない。』
ということに関連した記事がでていた。悲しいことだ。

ここで僕はそのアル選手に関しては何も言う事はしません。事実関係に関しては何も知らないし、怪我なのか何か他に理由があったのでしょう。それに新聞では、一人の選手に言及しているけれど、根本の問題は違うところにあると思うから。ゴルフは他のスポーツと違って、国を代表して戦うというシステムも無いしそういう意識も選手にはありません。(唯一、ワールドカップはありますが、事実あれを2年シードを確約されることから出場を希望する人がいるけれど、最近では直前での実力が一番の選手が出場することはもうない。それぞれに国内のトーナメントを重要視して日本でのNo.1や2がワールドカップに出場することはない。それくらいの意識でしか選手はワールドカップを見ていないってこと。)まして言葉のハンディーを抱えて、積極的に海外に出て行くという伝統を持たない国内の選手達だから、いくらメジャーといえども遠征をキャンセルする理由を見つけるのはそう難しいことではないと思う。でも現地で僕も感じたことだけど、さすがに日本のNo.1とNo.2が出場していないメジャーってなんなんだろう?って思った。世界のツアーが手を取り合ってグローバル化を計っている中で、建前では「他ツアーとの協力関係を…」みたいに謳っているけれど、ろくな政策もなく国内のスポンサーやテレビにいいようにされているツアーではなにもできていないのが現実。そんなツアーの中で育った選手がどういう風になるかは想像できるでしょ?どうせこうなるなら最初から他のツアーとの協調性なんかアピールしないで、国内オンリーで鎖国ツアーにしちゃえばいいのに!選手だってあえて厳しい海外遠征に行かなくてすむし、国内で海外の選手にツアーを荒らされることもなくなるし…。良い事ばかりでしょ。ついでにシニアとレギュラーツアーと女子も一緒にプレーさせてしまえば!?テレビ局も視聴率があがっていいんじゃない?いい世界の笑い者だよね。ハハッ。

少し嫌みがすぎたので話を戻します。
さっきのスポーツ紙の記事、他にもあります。
『ことしの全英オープンは、谷口徹(40)が棄権(背筋痛)したのをはじめ、日本勢7人は1人も決勝ラウンドに進めなかった。今季のメジャー4大会を振り返っても、藤田寛之の全米プロ68位が日本勢ベスト成績だ。つまり、日本ツアーのレベルも問題視されている。』
じつはコレが一番の問題だと思う。先にでた一選手の問題は話のキッカケであって根本の問題じゃない。国内No.1だけど、やはり只の一選手でしかない。一人休んだくらいで出場枠の問題にケチをつけるわけはないと思う。一応JGTOのへの配慮として「レベルが低いツアーに対してこれ以上の多くの出場枠を確保はできない。」と言う代わりに上記のような発言をしたのだと思う。僕も現実として、全英では予選を通過できなかった。代表として全英に出場していたわけではないけれど、世界各地で実施された予選を勝ち抜いていった選手はR&Aによって、その各地のツアーのレベルを計る基準にされているのは事実だと思う。やたらと枠を広げて多くの選手をだしても、誰も予選すら通過しないのなら、枠を絞って厳しい中を戦い抜いた選手に出場させた方がいいと思うのは当然だよね。全英だってマスターズや全米オープンと世界一の称号をかけてレベルや賞金額の争いをしているわけで、それに見合ったレベルの選手に戦って欲しいよね。

前々から書いてきたけれど、ホントに日本のツアーは世界から置いていかれてると思う。日本のツアーなのか?それとも日本人なのか?わからない。でも現実に対比してみた場合、アジア出身の選手の方がすでに世界ではその実力を確実にアピールしていると思う。これはどう日本が言い訳したって、世界はそう見ているし誤摩化せない。僕らに本人がゴルフ後進国をあなどっていた韓国、タイ、インド、中国の選手が世界レベルの試合で勝ちをおさめているのに、日本からは誰もいない…。なんでだろうね?日本人そのものか、日本ツアーのシステムか、どちらかに問題があるんだろうね。
個人的な意見だけど。今年から後半戦の盛り上がる頃の試合の賞金額が上がって少し話題になっていた。いくつかの試合が賞金総額を上げて、日本ツアーも復活の兆しを見せ始めたか!?見たいな感じだった。まぁ、僕から言えばツアーの実力が上がるのが復活であって賞金が上がるのが復活とは言わないと思うけど…。なんでツアーがそっちの方向へ行くのか理解ができない。金があるのなら、もっと下位にいる若い選手が出場できるように(昔の新潟のように優勝1,000万くらいの規模の)小さい試合をもっと多く作るべき。結局賞金を上げた!ツアーが大きくなった!と言ったって出られる選手はいつもと同じ世界にも通用しないような選手の集まり。もう2年もすれば見飽きますよ的な感じでしょう?これじゃ折角企業が投資してくれた金をツアーにつぎ込んでも、ツアーの活性化にもならなくない?少し先の将来を見てもツアーの選手層があるくなる希望も持てないし、年老いていく今の現役の選手達の後には誰がくるの?今だって世界に通用しないのに、その選手達だけを潤して下位にいる若い選手にチャンスを与えないようなツアーから世界で戦える選手って育つの?普通に考えればそんなことわかるはずなのに。普通の一般社会にある会社だって、将来的な会社の繁栄を望むなら社内の人材の教育や勉強の機会を与えることは欠かせない要素のはずでしょ?逆に、こんな感じでツアーが廃れていって規模が小さくなって、選手が海外の試合にでていかないと食っていけない状況にでもなれば強くてタフな選手が現れるかもしれないけどね。
事情には詳しくないからあまり言えないけど、ジュニアに関しても取り組まないといけない事は多いはず。人間的にも世界にでても敬意を持って見られるようにならないといけないし、勉強だってそう。だって誰も英語すら喋れないんだよ!どうすんの?馬鹿じゃないんだよみんな、ただ教育されていないだけ。人間としても成熟できていない、言葉も喋れない…無理だよね。これじゃ成人してもせいぜい実力で勝ち取った契約で貰ったお金で高級車を買って乗り回して、キャバクラでおねーちゃんにそれを自慢するくらいしかできないでしょ。

何か考えないとね。その前に「目を覚ませよ!」って感じ。

色々書いたけど、知っておいてもらいたいのは選手の中には海外へも積極的にでていきたい意思を持っている人もいるってこと。ただサポートがなくて困っているのが現状かな。先にも書いた言葉などの教育がなかったことも理由だと思う。もっとスポンサーを含めてJGTOも海外に行くこと(状況によっては国内の試合を欠場することになる)を理解してサポートしないと。国内に留まるか国外へでるかは選手に選択させるべき、例え国内の大きな試合と重なっていても選手の意思を優先してあげるべき。その為にスポンサーと話はしないと、誰の為のJGTOなの?去年言われたことがあるんだけど、JGTOはアジアツアーの方から各試合に推薦枠をもらっていたらしい。僕らにはな〜んの通達もなく誰もその枠を使うことはなかった。もうアジアも残念ながら、その使わない枠を廃止したようなことを聞いた。もしホントならもうこんな事はやめようよ。ね。
オリンピック観ましたか?オモシロいでしょ?世界を相手にメダルを獲得する選手の戦いって気持ちよくないですか?興奮するでしょ?みんなだってゴルフの世界でメジャーに手が届きそうだ!ってシーンを観たくない?(僕もまだメジャーで奇跡でもいいから手が届くんじゃないかって場面で戦ってみたいと思う)もう衛星放送やネットで世界の戦いを観れるんでしょ。つまらない国内の試合を観たってオモシロくないよ。だって世界で戦っている奴らの方が強いのみんな知ってるんだから。そんな奴らを蹴散らす日本人がいたらカッコいいでしょ。同じ名前の日本女子柔道の塚田、最後は負けたけど感動もんだよ。最後まで前にでて戦ってさ。陸上の朝原さん、35歳になっても諦めずに無理と言われていたトラック競技(リレー)でメダルとったじゃん。ミスがあったとはいえアメリカに勝ったのはすごいよ。日本人だって戦えないわけじゃないと思う。今は日の目を見ていない選手の中にだって、これからのジュニア達の中にだって、僕みたいなベテランだか実力がないんだかわからないカテゴリーの選手の中にだって、チャンスさえ掴めば壁を破れるやついると思うんだけどなぁ。

きつい事も書いたけど、やっぱり日本人としてこんな記事が紙面にでるのは悔しいから。なんとか物事が良い方向へ向かって欲しいな。
by yoshi_tsukada | 2008-08-27 11:29 | Traveler's