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Golf Traveler! by Yoshinobu TSUKADA

つるやオープン アラフォーの戦い

個人的には、2週連続の予選通過となり嬉しい限り。いままでは開幕は寒いし、つるやも天気が悪いしと、毎年開幕から順調に予選を通過していくなんてできていなかったから、今回の東建〜つるやの結果は正直嬉しい。もっとできるのでは?とも思うけれど、まずは予選通過のペースを掴むこと。決勝ではスコアの一打でも縮めるという気持ちをもってプレーすることができたので、目標は達成できたかなと。
「ショットの調子が良くなれば、スコアも良くなるし稼げるようになる。」これは、ある意味正しい。だけど、ある意味正しくない。それを痛感したのは最終日にプレーしたクリス・キャンベルのプレーをみてから。彼は、デビュー年に瀬戸内海でのミズノオープンにも勝ったことがある豪州のトップ選手。一度2年前にシードを落としたけれど、ははレンジで賞金王を獲り、ツアーに復活してきた実力のある選手なんだ。そんな彼の昨日のプレーはツアープロの仕事を考えさせられるゴルフだった。先に書いた「ショットの調子が良くなれば、スコアも良くなるし…」これは正しいし当たり前のこと。これができないんだったらツアープロにすらなれないだろうし、万が一なれてもツアーで生き抜いて行く事はできないと思う。昨日のキャンベルのショットはお世辞にもいいとは言えなかった。ティショットは右に擦れることが多く、飛ばない上にラフからのセカンドショットが目立っていた。最近は、若手もベテランも含めて、自分の思い通りのショットやスウィングができなからと、気持ちがキレてしまったりする選手がいる。キャンベルは心の中では起こっていたのかもしれないけれど、表情にもださずに黙々と手持ちの駒で将棋を進めるように、自分の曲がるショットまでも上手く使ってプレーを続けて3アンダーでラウンドを終えた。ここで文章で、キャンベルのプレーの凄さを伝えるのは難しい。一つ伝えたいのは、ツアープロの仕事は、どんな状況であっても、ベストを尽くして最小のスコアでまとめてくること。結果でしか評価されない実力の世界だからこそ、調子が悪い、寒い、ダルい、パットが入らないと言い訳をグダグダと並べるべきじゃない。どんな状況化であろうとも、結果が悪ければ「ヘタ!」ということになるのだから。ホント、勉強になるキャンベルとのラウンドだった。ツアープロの仕事を再認識させられたな。

あまり言いたくないけど、ツアーに来られないプロや研修生ってたくさんいる。実力がある奴もいるし、ない奴もいる。誰でもがプロになれる世界じゃないから、諦めていく選手もいる。それはしょうがない。でもね、中には言い訳や御託を並べてばかりで逃げている奴もいる。プロになるなら、ボールを上手く打つ事も仕事だし才能も必要。だけど、キャンベルのように手駒だけで勝負して勝つという気持ちを持てるかどうかもプロとしての実力の一つ。それがなければツアーではやっていけないと思う。それに気がつかなかったり、できないのなら辞めた方がいいと思う。オレも、ツアーでは下位の方のプロ。いつツアーにいられなくなるかもしれないくらいの実力なんだ。ないものねだりはいくらでもできるけど、理想のショットを手にいれる頃には、とっくにツアーから追い出されているかもしれない(笑) ツアープロとは…考えることができたし、昨日はキャンベルとプレーできて良かったと思う。

そして優勝した藤田君。上手い!ホントに上手いと思う。谷口さんも凄い。なんであんなにパットが決まるのか?オレにはまったく理解できない。一つわかるのは、藤田もそうだけど、完全に「入れよう!」と思って全てのパットを決めていること。オレも早く、あのレベルでゴルフがしてみたい…。最終日に一緒にプレーした横尾を空港で会って話していたんだけど、横尾も二人が信じられないくらいパットを決めていたと言っていた。彼も悪いプレーではなかったけれど、居心地が悪かったらしい。まぁ、ついてないよね。
ゴルフは他のスポーツと違って選手としてプレーできる時間・年齢が長い。その分、若手に比べて体力面では見劣りすることになるけれど、それまでの選手として長年プレーしてきた経験がメンタル面の強化につながったり、ゴルフ頭を良くするのかなと思う。若手も遼君を始め、もの凄く上手い選手がたくさんでてきたけれど、アラフォー以上の世代も、そろそろ本領を発揮してくるんじゃないかな。そう期待したい。
by yoshi_tsukada | 2010-04-26 09:43 | Traveler's