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Golf Traveler! by Yoshinobu TSUKADA

40

40―翼ふたたび (講談社文庫)

石田 衣良 / 講談社



何年くらいになるかな…ここしばらく何かに感動したとかして心を打たれたりとかして涙がでたことなんてなかった。感傷的になっているわけじゃない、ただフッとした瞬間に本とか、見ているドキュメンタリーのテレビに心を奪われてしまうんだ。この『40ー翼ふたたび(石田衣良著)』を読んで久しぶりに、涙がでてしまった。ちょうど同じような思いや考えが、彼の文章の端々に表れていて、その言葉に共感を覚えてしまったのかもしれない。
いつも海外にでるとき、前の日か当日の空港の本屋で、滞在期間はもつくらいの本と雑誌を買ってから旅にでる。この時にお気にの作家の新作や、ちょっと冒険して興味がいままでなかった作家のオモシロそうな本を探すのは楽しい。もちろん外れることもあるけれど、それ以上に自分が知らなかった文章に出会えるのが嬉しい。
海外に一人でいる時、フッとした隙のある瞬間にちょっとした言葉に心を刺されるのかも。自分でも不思議だけど、何かに感動して涙が流れる時って突然やってくる。今回も見事にやられたな。正直『40』なんてベタっぽいネーミングであまり期待していなかった本なんだけど、気がついたらものオモシロさに引き込まれてあっという間に読み終えてしまっていた。

こんな本に出会えたことも嬉しいけど、涙がでた自分にも嬉しい。じつはここ数年、何かに感動するなんてなかった。ひねくれて冷めていたつもりはない、だけど心を動かされることなんてホントになかったんだ。これってゴルフの調子が悪い方向へ行きだした時期と近いように思う。旅先でも、ストレス発散を兼ねて飲みにであるくことも少なくなっていたしね。楽しいとか感動したとか、ちょっとした気持や感情の表現がなくなっていた感じかな。何がキッカケなのかは解らない。でも、何か自分の中でかわり始めているのかな。
ちなみに今までに旅先で感動させられた本は他にも2冊ある。一つは『サヨナライツカ(辻仁成)』『ビューティフルライフ(北川悦吏子)』テレビでキムタクと常磐貴子が熱演してたでしょ。『サヨナライツカ』はちょうど読んでいた時期にバンコクに滞在していたから、本の舞台になっている街バンコクの雰囲気にやられちゃったのかな。『ビューティフルライフ』は、マレーシアのホテルにいた時かな、ちょうどいいところをプールサイドでのんびりしている時に読んでいたんだけれど、不意に物語に惹きこまれて涙が止まらなくなった思い出がある。背中を焼いているフリをしながら、下を向いて涙を隠して読んでいたなぁ。懐かしい。これも数年前の話。

1日に、GOLFSTYLEの最新号でました。連載している『塚田好宣39歳。アジアそして世界でゴルフしてます。』にちょうど40歳という歳に絡めて自分のこれからの思いを書いたばっかりだったんだ。その後に読んだ『40』に被る気持ちがあったんだろうね。なんか自分も応援されているような気がして嬉しくなったのかな。
by yoshi_tsukada | 2009-04-03 15:06 | 雑談…